セールスコピーとは?書くために必要なこと

セールスコピー

こんにちは。コピー/セールスライターPです。

この記事ではどのようなコピーがセールスコピーと呼ばれるのかを説明します。また、セールスライティングの現場でよく使用されている型やテクニック、さらには「売れるセールスコピー」を書くうえで必要なことを紹介します。

セールスライター歴10年以上の経験を基に紹介していますので、「コピーでモノを売りたい!」という方は、ぜひ参考にしてください。

セールスコピーとは、コピーライティングの1ジャンル

セールスコピーとは、読者に商品やサービスを購入(もしくは問い合わせ)してもらうことを目的とした広告文章(コピー)のことを言います。

よく比較される一般的なコピー「イメージコピー」は商品やサービスのイメージづくりを目的としています。

有名どころでいえば、ファミリーマートのCMキャッチコピー「あなたと、コンビニ、ファミリーマート」やカルビーかっぱえびせんの「やめられない、とまらない」などテレビをはじめとするマス媒体などで目にするコピーの多くはイメージコピーです。

この2つのコピーの目的の違いは、さまざまな視点から説明することができます。しかし、コピーの読み手がどんな気持ちになれば成功といえるのか、という視点から見ると簡単に理解できると思います。

イメージコピーのゴールは(概ね)読み手が「このCMおもしろい!」「地球にやさしそうな商品でいいね」「この会社、信頼できそう!」などポジティブな印象を持ってもらうことです。

先ほど挙げたファミリーマートのコピーの場合は「常にあなたと一緒にいる存在」という親しみやすさを狙っていると考えられます。また、かっぱえびせんのコピーは「商品の中毒性」を伝えるためのコピーとなっています。

一方、セールスコピーは「この商品(サービス)を手に入れなきゃ!」と思ってもらえない限り失敗となります。どんなに良い印象を持ってもらったとしても、どんなに好評だったとしても、それだけでは失敗なのです。

目的が変われば必要な技術も変わるのは当然。イメージコピーで必要とされる技術とは異なる、セールスコピーならではの技術が日々発見・蓄積されていく中で、セールスコピーはコピーライティングの1ジャンルとして確立していったのではないかと考えられます。

たまたま目にした広告で知った商品を、その場で「買おう」とまで思ってもらう、というのはとても難しいことです。イメージコピーのように、たった1本のキャッチコピーで実現することは(おそらく)不可能です。

では、どうすればその可能性を高めることができるのか。

1999年に経営コンサルタントの神田昌典氏が提唱した「PASONAの法則」は、広告の読み手を「買おう」という気持ちに導きやすいメッセージの順番(ストーリー)の組み立て方を表したもの。いまなお多くのセールスコピーがこの法則に則って書かれているほどの、基本にして王道の型です。

PASONAとは、Problem(問題)、Affinity(親近)、Solution(解決)、Offer(提案)、Narrow(適合)、Action(行動)の頭文字をとったものです。

Problem(問題)

まず、広告の読み手が抱えている「課題」を明確にすることで、「誰のための広告」なのかを届けて読み手の興味を喚起します。

Affinity(親近)

Problem(問題)の後には、広告の送り手がその「課題」の痛みを十分理解した、読み手の「味方」であることを伝えます。

Solution(解決)

広告の送り手が持っている「課題」の解決法を紹介します。解決できる理由も伝えることで解決法が信頼できるものだと伝えます。

Offer(提案)

解決法を気兼ねなく手に入れることができる、具体的な商品・サービスを提案します。

Narrow(適合)

すべての人に提供できるものではないことを伝えることで、広告の読み手に特別感を感じてもらいます(例「お申込みは本日限り!」等)。

Action(行動)

最後に、申し込みページのリンクをクリックする等、具体的な行動を呼びかけます。

読んでもらうために、表現テクニックの活用も大切

広告文章は基本的に読んでもらえません。そのため読んでもらえるように表現を工夫することはとても大切です。

ここでは見出しづくりで使われることが多い4つのテクニックを紹介します。もちろん、この4つ以外にも数多くの表現テクニックが存在します。

「続きを読ませる」見出し

「難関校受験、成功のヒミツとは?」や「カンタン!絶品おかずの作り方」など、続きが気になる表現を使うテクニック。読み手に順番に情報を届けたいセールスコピーと非常に相性が良いテクニックです。

「数字の力」見出し

客観的なデータは読み手にも信頼してもらいやすいことを見出し表現に活用するテクニック。「いま売れてます!」よりも「3日で売上100万本突破!」、「大好評です」よりも「満足度90%」など。

「〇つのポイント」見出し

「見出しを作る4つのテクニック」や「覚えておきたいマナー10選」など、役立つ情報をいくつ知ることができるのかを見出しで伝えるテクニックです。特に記事コンテンツでよく活用されています。

「売れるセールスコピー」を書くために必要なこと

セールスライター歴10年以上の経験から、売れるセールスコピーを書くために必要だと考えていることをまとめました。

課題の発見は最重要課題

課題の設定を間違えてしまうと、まったく機能しないセールスコピーとなってしまいます。

セールスコピーは、「読み手が抱える課題を、この商品/サービスならすっきり解決できる」ことを伝えて心を動かすことを狙った文章です。先ほど紹介したPASONAの法則でも、「課題」→「解決」の流れになっています。

そのため、誰にとっても課題とはいえないことを課題に設定してしまうと、その後どれだけ上手に情報を伝えても誰の心も動かすことができません。課題の設定には特に注意が必要です。

課題は期待感と危機感の両面から考える

想定ターゲットというと、商品の概要をまとめた「商品シート」等に記載があります。しかし、そこに記載されているのは「30~50代女性」といった漠然とした表記の場合がほとんどです。

もちろん、この情報だけでは課題を発見することは難しい。では、どうすれば良いでしょうか。

実は人がモノを買いたいを思う心理的な理由は、2つしかないと言われています。

ひとつが「この商品を買えば未来が劇的に良くなるに違いない」という期待感。もう「ひとつがこの商品を買わないと、未来はどんどん暗く落ち込んでしまうはず」という危機感。

期待感の場合は未来がどう良くなるのか、どんな自分になれるのかを具体的に探ります。危機感の売はその逆で、どんな暗い未来が待っているのか、自分はどうなってしまうのかを探ります。

こうして探り当てた課題を軸にセールスコピーを組み立てていくことが、売れるセールスコピーづくりで最も大切です。

型や表現テクニックばかり意識すると(だいたい)売れない

型や表現テクニックを否定している訳ではありません。型も表現テクニックも売れるセールスコピーを書くためには必要なものです。

しかし、型に忠実に書けば、売れるセールスコピーが書けるという訳ではありません。状況に応じて柔軟に対応することも必要です。表現テクニックも状況に応じてどのテクニックを使用するかの判断も大切になってきます。

いずれも読み手の課題を商品/サービスが解決することを、最も伝えやすくできるのはどの手法か、ということを考えてコピーライティングすることが最も大切です。

まとめ

セールスコピーは、商品/サービスが読み手が抱えるどんな課題を解決するかを伝えて、「買おう」という気持ちへと導くコピーです。

強力な型や表現テクニックに頼り切るのではなく、効果を高める道具としてうまく使いながら、効果的なセールスコピーを書きましょう。

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